デンタルニュース

(平成23年11月号)

今月は「口腔粘膜ケア」についてのお話で。粘膜ケア? よく意味がわからないと思われるかも知れませんが、これは“口腔粘膜も汚れるのできれいにしましょう”ということです。
実はお口の中は歯だけでなく、粘膜にも食物残渣や細菌などの汚れが付着するのです。
健康な人では噛んだりしゃべったりするときに、舌や唇、頬が動くことで汚れが落ち、唾液で洗い流すという自浄作用が働いています。
しかし
①麻痺などで口腔の運動能力が低下した人
②唾液の分泌量が低下した人
③歯のない人
④うがいの難しい人
では自浄作用が充分に働かないため粘膜のケア、つまり清掃が必要となるのです。

1. 粘膜ケアの目的と効果

上の①~④のような方では、食べかすだけでなく、唾液や痰も粘膜にこびりつきやすいため、細菌が異常に繁殖して誤嚥性肺炎のリスクが高くなります。できるだけ粘膜の衛生状態を正常に保たなければなりませんので、粘膜を清掃する必要がでてくるというわけです。粘膜ケアの目的と効果には次のようなものがあげられます。
◎誤嚥性肺炎を予防する
◎唾液の分泌を促進する
◎粘膜(味覚・嗅覚)の感覚をよみがえらせる
◎口臭を予防する
◎爽快感を得る

2. 粘膜ケア用具

口腔粘膜はやわらかく傷つきやすいので、用具は濡らして余分な水分を切り、清掃方法は清拭(拭き取り)になります。 誤嚥を防ぐため、奥から手前へと拭うのが基本です。

■スポンジブラシ

汚れをからめ取りやすい形状で、柄がついているので歯ブラシと同じ使用感で導入しやすい。

■口腔ケア用ウェットティッシュ

指に巻きつけて使い、うがいの必要がなく、水のない場所でも手軽に使え、香味剤、甘味剤、保湿剤を配合した商品もある。

■球状ブラシ

粘膜面を清掃するための特殊ブラシで、汚れをからみつけるように使用する。

3.粘膜ケアの方法

1.頬は内側から外側へ広げるように!

2.唇の内側には、上下に帯のような筋が袋状にあるので注意!

3.上あごは、細菌が溜まりやすい場所なので痛くない程度の力でしっかりと!

4.舌は嘔吐反射が起きないよう中心部から徐々に先端へ!

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